2013年5月25日土曜日

【紙芝居】王様をしばる法 ~憲法のはじまり~





放射能メモ 様より転載 http://kingo999.blog.fc2.com/blog-entry-1265.html


作: 明日の自由を守る若手弁護士の会
絵: おおしまふみこ
声: きーこちゃん


【1】

むかしむかし、あるところに、とっても悪い王様がいました。

王様はとても威張っていたので、人々は王様のことが嫌いでした。でも、誰ひとりとして、王様に逆らうことはできませんでした。




【2】

悪い王様は、気に入らないことがあると、人々を牢屋に入れたり、殺してしまったりしていました。

人々は、王様を怒らせたら殺されてしまうかもしれないので、何でも我慢していました。

本や新聞を書く人は、王様を怒らせてしまうかもしれないので、怖くて何も書けなくなってしまいました。

街では、王様の手下が聞いているかもしれないので、王様の政治や生活の不満について話すことができませんでした。




【3】

しかし、人々の我慢ももう限界です。

人々はついに立ち上がり、悪い王様を捕まえました。そして、代わりに新しい王様に政治をしてもらうことにしました。

新しい王様は、もとの悪い王様とは違う政治をすることを、みんなに約束しました。




【4】

新しい王様は、さっそくきまりを作りました。

「王様は、国民に自由を与える。」

「王様がいいと言ったら、本を書いてもよい。」

「王様がいいと言ったら、街でデモをしたり、演説をしたりしてもよい。」

王様は、このきまりに「憲法」と名前をつけました。

人々は、してもよいことが増えたと思って、とても喜びました。




【5】

しかし王様は、本を書くのもデモをするのも、簡単に「いい」とは言ってくれないようです。

王様に文句をいうデモをしてはいけない。

王様を悪く書いた本は、燃やしてしまう。

本を書く人も、街の人たちも、王様の顔色ばかりうかがうようになりました。

街には、王様をほめたたえる本や、王様に賛成するデモばかりがあふれました。

 

【6】

ある時、新聞社にたくさんの警察官が入っていき、新聞を書く人たちを捕まえてしまいました。

どうやら、王様を怒らせる記事を書いてしまったようです。

人々は、王様を怒らせたら捕まってしまうかもしれないので、何でも我慢するようになりました。

街では、王様の手下が聞いているかもしれないので、王様の政治や生活の不満について話すことができなくなってしまいました。

なんだか、思っていたのと違うようです。

【7】

人々は話し合いました。

「これじゃ、前の悪い王様と同じじゃないか…」

「憲法には、「王様は、国民に自由を与える。」って書いてあるよ。僕たちは、自由をもらったんじゃないの?」

「いや、本当はちがうんだ。自由は王様にもらうものじゃない。生まれたときから持ってるものだ!」




【8】

「だったら、王様が好き勝手できないように、王様を縛るきまりを作ったらいいじゃないか。」

人々は、王様の権力を縛る新しいきまりを作ることにしました。

そしてこの新しいきまりに、王様が作ったのと同じ「憲法」という名前をつけました。

「これからは、王様が勝手に作ったきまりじゃなくて、私たちが話し合って作った、王様を縛るきまりが憲法だ。」




【9】

こうして、王様を縛る新しいきまりができあがりました。

「誰でも、本を書ける。誰でも、街でデモできるし、演説もできる。王様は、憲法を守って政治をしなさい。」

そう書いてあれば、王様も気に入らないからといって、本を燃やしたり、人を牢屋に入れたりすることはできません。

街には人々の声が溢れ、本屋にはたくさんの本や新聞が並びました。




【10】

やがて時は経ち、王様の時代から、選挙で選ばれた人たちが政治をする時代へと変わりました。

でも、街から問題がなくなったわけではありません。

生活が貧しくて困っている人、無実の罪で捕まってしまう人。

政治をする人たちを批判したら、自由に行動できないように、こっそり監視されてしまうかもしれません。

こんなとき、政治をする人たちが憲法を守ってくれるのを待っているだけでは、なにも変わりません。政治をする人たちが憲法を守るかどうか、私たちが見守っていかなくてはならないのです。

そして、もし政治をする人たちが憲法を破ってしまったら、憲法をきちんと守らせるために、私たちが声を上げなくてはならないのです。




おわり。




自民党改憲草案の内容とその危険性を1人でも多くの人に知ってもらおう、と集まった若手弁護士の団体です。日本をはじめ、近代民主主義国家は立憲主義という考え方を採用した憲法があります。しかし、自民党の改憲草案では、この立憲主義という考え方が捨て去られてしまっています。それがどれだけおそろしいことか…
それをわかりやすく説明するために作った、おとぎ話です。
日本国憲法がある今の社会が、紙芝居での最後にたどり着いた社会。自民党が改憲して目指す社会は、2番目の王様の支配する国です。


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《転載終了》

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